【DOHaD:赤ちゃんの体重1~低出生体重と腎臓機能の低下~】【1】

  • 2023-12-31
  • 2025-10-06
  • DOHaD

みなさん、こんにちは!
ぱすたん8と申します。
2023年最後に日になりますが、これから真面目に投稿していきます(笑)

生まれた赤ちゃんの体重は、その子の人生の難易度を示しうる

2500g未満の新生児は、「死ぬまでの全人生」において様々な疾患にかかりやすいという考えがあります(DOHaD的な考え方)。★健康的に赤ちゃんが生まれるための鍵は、お母さんの健康状態にあります。

※DOHaDとは、【胎児期から幼児期頃の成長】が【成人後の健康や病気のかかりやすさ】に影響するという説です。個人的には、受胎~4歳までは徹底的に健康オタクになって欲しいです!

気づき:低体重で生まれた女性は、腎臓の機能が低下する。

個人的に、強調したいことは女性のケースです(1例として)。

・低出生体重(1100~2300g)の中年女性は腎臓機能が低い傾向がある。
・腎臓機能が低い傾向は子供のころからずっとある。

ということが論文から示唆されています。
※野郎どももこれは重く受け止めるべきです。

研究内容

研究の対象:健康的な男女、41~52歳。

女性の場合
自分が低出生体重(LBW)だった:
GFRは、90±12 mL/min/1.73/m2 
肝臓容積は、258±48 ml
標準体重で生まれた女性より低い。

自分が標準出生体重(NBW)だった:
GFRは、101±14 mL/min/1.73/m2
肝臓容積は、302±51 ml

※GFR(糸球体濾過量)の値が小さいほど、腎臓の機能が低いとされます。
※GFRは、60~89 mL/min/1.73/m2の場合、一般的には「正常または軽度低下」と診断されます。
※腎臓の機能の一つは、体内の老廃物を尿として排出することにあります(下水処理パワー!)。
腎臓機能低下は人生においてクリティカルダメージ!

表1 男女のGFRと肝臓容積の比較

男性 女性
LBW NBW LBW NBW
GFR
(ml/min/1.73 m2)
101±15 100±11 90±12 101±14
肝臓の容積(ml) 340±65 347±51 258±48 302±51

図1 GFR(ml/min/1.73 m2)の比較

図2 肝臓の容積(ml)の比較

伝えたいこと

出産時の体重が低いことで、女性の腎臓機能に差が生じる傾向がある。
低体重出産の一つの弊害ではありますが、みなさんに重く受け止めて欲しいと思います。
これは、出産予定がある方以外にも、「自分のことのように」考えて欲しいです。

人の人生は1度しかないのですから。

ちなみに、妊娠前の母体のBMI(18.5未満)が、新生児の低体重出産に影響するという論文があります。
また、いつか投稿したいと思います。

※あくまでこれは傾向です。
自分の子どもが低体重だったからと言って、悲観しないで欲しい。
「知ること」は「スタート」です。

参考URL

■Bjørn Steinar Lillås, Camilla Tøndel, Toralf Melsom, Bjørn Odvar Eriksen, Hans-Peter Marti, Bjørn Egil Vikse, Renal Functional Response-Association With Birth Weight and Kidney Volume, 2023, Kidney International Reports, https://www.kireports.org/article/S2468-0249(23)01188-9/fulltext, (accessed Dec. 31, 2023), DOI:https://doi.org/10.1016/j.ekir.2023.02.1079.

■Maria Agostina Grillo, Gonzalo Mariani, Jorge R. Ferraris, Prematurity and Low Birth Weight in Neonates as a Risk Factor for Obesity, Hypertension, and Chronic Kidney Disease in Pediatric and Adult Age, 2022, Frontiers, https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmed.2021.769734/full, (accessed Dec. 31, 2023),  DOI:https://doi.org/10.3389/fmed.2021.769734.

おまけ

もう少しで2024年がやってきます。
順調に人生歩んでいる人はそのままでいいと思います。

物事なかなか上手くいかない、人間関係で苦しんでいる、何をしたいか分からない人生、、、
と考えている人がいたら、「今が全てじゃない」と言いたいです。
どんな人生だって雨の日はある。
自分も同じように頑張っています。
あなたはひとりではないということを知って欲しいです。

2024年、一緒になんとか切り抜けて生きましょう。

>いつもみんなを応援しています。

いつもみんなを応援しています。

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