みなさん、こんにちは！
ぱすたん8と申します！
【生まれた赤ちゃんの体重は、その子の人生の難易度を示しうる】
2500g未満の新生児は、「死ぬまでの全人生」において様々な疾患にかかりやすいという考えがあります(DOHaD的な考え方)。★健康的に赤ちゃんが生まれるための鍵は、お母さんの健康状態にあります。
※DOHaDとは、【胎児期から幼児期頃の発達】が【成人後の健康や病気のかかりやすさ】に影響するという説です。個人的には、受胎～4歳までは徹底的に健康オタクになって欲しいです！
気づき：妊娠中、お母さんが適切に体重を増やさないと、子供が低体重で生まれるリスクが高くなる。
表1 妊娠中の推奨体重増加(40週間)
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妊娠時のBMI(kg/m2)
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<18.5 | 18.5-24.9 | 25-29.9 | 30-34.9 | 35-39.9 | 40≦ |
| Underweight やせ |
Normal weight 標準 |
Overweight 過体重 |
Obesity class 肥満度１ |
Obesity class2 肥満度２ |
Obesity class3 肥満度３ |
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| 日本の論文 (2021年発表) |
12-15kg | 10-13kg | 7-10kg | 個別対応(上限5Kgまでが目安) | ||
| 米国医学アカデミー (2009年発表) |
12.5-15kg | 11.5-16kg | 7-11.5kg | 5-9kg | 5-9kg | 5-9kg |
まず、こちらの妊娠中(40週間)の推奨体重増加量を見て欲しい。
例えば、もしあなたが妊娠した時、
BMIが22なら18-24.9のNormal weight(標準)の列をチェックしてください。
40週間で10～13kgの体重増加が適しているってことです(日本の論文参照)。
つまり、1週間で0.25g～0.325g体重を増やすことが宇宙最強らしいです。
じゃあ、大事なこと伝えます。。。
十分な体重増加がない場合、低体重(2500kg未満)で子どもが生まれるリスクが最大で1.81倍になるそうです。
※推奨量の体重増加した妊婦さんたちと比べて。
研究結果
まず結論、
【妊娠前BMIが低いほど低出生体重のリスクが上昇】
【妊娠中の体重増加量が少ないほど低出生体重のリスクが上昇】
↓
【妊娠前BMIが18.5未満、かつ、妊娠中の体重増加量が推奨量の70％未満】だと…
低体重出産(2500kg未満)のリスクが1.81倍になる様子。
一旦、仕事や掃除や運転やオンラインゲームや呼吸などを止めて、頼むから以下の表を見てください。
※ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル掲載の論文データから引用して表作成しました。
研究対象は低中所得国のお母さんたちとなります。
※妊娠中の推奨増加体重は、米国医学アカデミーの基準が採用されています。
※「Adequacy of GWG」は、推奨量の何パーセントを妊娠中に体重増加させたか示しています。
70％未満だとあまり体重が増えていないので、様々なリスクが上昇傾向にあります。
※SGA(Small for Gestational Age)は、 妊娠週数に対して出生時の体重や身長がめっちゃ小さい新生児の状態を指します。具体的には、同じ妊娠週数の赤ちゃん100人中、体重や身長が下位10番目(10パーセンタイル未満)に入る状態となります。
表2 BMIごとの体重増加量と各リスク
| BMI (kg/m²) | Adequacy of GWG | 低出生体重 (LBW) | SGA | 死産 |
|---|---|---|---|---|
| <18.5 | <70% | 1.81 倍 | 1.62 倍 | 2.30 倍 |
| 70% to <90% | 1.25 倍 | 1.27 倍 | 1.57 倍 | |
| ≤125% | 1.10 倍 | 0.83 倍 | 1.33 倍 | |
| 18.5–24.9 | <70% | 1.63 倍 | 1.44 倍 | 1.15 倍 |
| 70% to <90% | 1.24 倍 | 1.20 倍 | 1.06 倍 | |
| ≤125% | 0.86 倍 | 0.78 倍 | 0.98 倍 | |
| 25–29.9 | <70% | 1.54 倍 | 1.32 倍 | 0.94 倍 |
| 70% to <90% | 1.33 倍 | 1.20 倍 | 0.92 倍 | |
| ≤125% | 0.99 倍 | 0.84 倍 | 0.76 倍 |
…ということで、体重の「重さ」は大事ですね。
男性も、やせている女性がいたら、体重の「重さ」について話し合ってみてください。
※ただし、話の切り出し方によっては、助走100mからのドロップキックが飛んできます。紳士であれ。
なお、妊娠前のBMIが低いほど低出生体重となる傾向にあるようです。
別の日本の論文ですがこれ見てください。
表3 BMIごとの出生体重
| BMI (kg/m2) |
17-18.4 | 18.5-19.9 | 20-22.9 | 23-24.9 | 25-27.4 |
| 出生体重 | 2827g ± 479g | 2881g ± 481g | 2922g ± 508g | 2947g ± 537g | 2966g ± 552g |
| 妊娠中(40週)の体重増加(GWG) | 11.0kg ± 3.5kg | 10.9kg ± 3.5kg | 10.8kg ± 3.8kg | 10.3kg ± 4.4kg | 9.5kg ± 4.6kg |
伝えたいこと
お母さんが妊娠前に低BMI(18.5未満)だと、赤ちゃんが低体重で生まれやすい。
お母さんが妊娠中に体重を増やさないと、赤ちゃんが低体重で生まれやすい。
「体重」に対する認識を改めてもらうことが、良い方向への行動を生むと考えています。
これからお母さんになる人、お父さんになる人、その周りにいる人、みんなが知り、助け合って欲しいと思います。
幸せに生きている人、自分の過去に苦悩したり他人を妬み憎みながら生きている人、みんな根底には「自分が幸せになりたい、誰かに愛されたい」という気持ちがあると思います。
もし、赤ちゃんと接する機会がある時は、その根底の気持ちを、赤ちゃんに分けてみてはどうでしょうか？
その選択はあなたに任せます。
…
※なお、妊娠中の体重増加量が大きすぎることによる弊害もあります。
例えば、帝王切開です。帝王切開だと、赤ちゃんの腸内細菌叢の質が悪くなる可能性があります。
腸内細菌叢の質が、脳の発達(脳の容積増減など)に影響するという報告があります。
赤ちゃんの脳がどのように発達するかは、将来の「幸せに対する感受性」、「精神病のなりやすさ」、「周囲への攻撃性」などにも関連していくようです。このお話はまたいつか投稿したいと思います。
参考URL
Suboptimal gestational weight gain and neonatal outcomes in low and middle income countries: individual participant data meta-analysis, 2023, British Medical Journal,
■Naho Morisaki, Chie Nagata, Seung Chik Jwa, Haruhiko Sago, Shigeru Saito, Emily Oken, Takeo Fujiwara, Pre-pregnancy BMI-specific optimal gestational weight gain for women in Japan, 2017, Journal of Epidemiology, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/27/10/27_JE86/_pdf,
■Naho Morisaki, Aurélie Piedvache, Seiichi Morokuma, Kazushige Nakahara, Masanobu Ogawa, Kiyoko Kato, Masafumi Sanefuji, Eiji Shibata, Mayumi Tsuji, Masayuki Shimono, Toshihiro Kawamoto, Shouichi Ohga, Koichi Kusuhara, and the Japan Environment and Children’s Study Group, Gestational Weight Gain Growth Charts Adapted to Japanese
Pregnancies Using a Bayesian Approach in a Longitudinal Study:
The Japan Environment and Children’s Study, 2021, Journal of Epidemiology, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/33/5/33_JE20210049/_pdf/-char/en,
■Lijun Wang, Xiaoyu Zhang, Tingting Chen, Jun Tao, Yanduo Gao, Li Cai, Huijun Chen, Chuanhua Yu, Association of Gestational Weight Gain With Infant Morbidity and Mortality in the United States, 2021, JAMA Network, https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2787597,
■Centers for Disease Control and Prevention, https://www.cdc.gov/index.htm,
おまけ
とうとう2024年はじまったーーーー！
さあ、、、今年はどんな年になるでしょうかね？
自分は皆さんへの情報提供がんばります(笑)
そう言えば1月4日に上野周辺を歩いていたら、あることに気づいて写真を撮りました。
何かに分かった人がいたら、大型の段ボールに1円1つ入れて郵送で送るかもしれません！
※答えは画像の下。
写真の真ん中にいらっしゃる老夫婦(たぶん70代くらい)を見て欲しいです。
階段でこけないよう、奥さんの手を旦那さんが支えていました。
そのまま歩いている時も手をつないだままでした。
静かな感じではありますが、
旦那さんからは「奥さんを守る」という、強い信念のような何かを感じました。
久々に紳士を見ましたね。
きっと絆を深める日々のドラマがあったに違いない。
皆さんは老夫婦の姿を見てどう思いますか？
…何か大事なことに気づくかもしれません。